自覚症状がないのが特徴
高脂血症という症状はあまりなじみがないかもしれませんが、「血がドロドロになる」という言葉を聞いたことのある人は多いと思います。
これが生活習慣病の高脂血症の症状です。血液中の脂質が多い状態ということで、現在は脂質異常症とも呼ばれています。高脂血症の人は血液中の脂分が過剰になり、動脈硬化を引き起こす危険性があります。
とくに自覚症状がないため、高脂血症をそのままにして、心筋梗塞や脳卒中などの突然死につながることもあるのです。高脂血症の人の割合は多く、男性では50代のおよそ2人に1人が、女性では60代のおよそ3人に1人が高脂血症とされていますが、そのなかで自覚のある人は30パーセントにも満たないという調査があります。
このように非常に分かりにくい症状であるため、発見するには定期的な血液検査が必要です。健康診断で「高LDLコレステロール血症が140mg/dl以上」、「低HDLコレステロール血症が40mg/dl未満」、「高トリグリセライド血症が150mg/dl以上」のいずれかに該当すれば高脂血症と判断されます。
検診の数値でしか知ることができないのがこの病気の怖いところです。年に1回の健康診断は忘れずに受けましょう。